腰椎椎間板ヘルニアの手術は保存療法のあと

腰椎椎間板ヘルニアと診断された場合でも、すぐに手術をするとは限りません。
そのままにしておくと症状が進行して取り返しが付かないようなものではないので、保存療法で様子を見ていく場合が多いのです。
それで症状が良くなれば手術の必要はなくなりますが、改善が見られない場合には手術という事になります。

様子を見て改善が見られなかった場合は手術をする

腰椎椎間板ヘルニアになった場合には、まずは痛みを抑えるために鎮痛消炎剤を使用する事が多いのです。
内服薬の場合や座薬の場合などがありますが、これで症状の改善が見られればそのまま炎症が治まるまで様子を見ることになります。
椎間板ヘルニアの場合、炎症が治まることによって痛みなども感じなくなる場合が多いのです。

ですからまずは炎症が治まるまでは保存療法で様子を見ることが多いのです。
痛みが激しい場合には、内服薬ではなくブロック注射を使う事もあります。
この場合も炎症が治まるまでの痛みなどを緩和することが目的になっており、保存療法の一環として行います。

ですが椎間板ヘルニアの状態によっては、炎症が治まってもヘルニアが小さくならない場合もあるのです。
そうなると手術によってヘルニアの塊を削り取る必要が出てきます。
ですから最終的には手術を行うとしても、まずは保存療法が選択される事が多いのです。

日帰り手術も増えてきているので負担は減っている

腰椎椎間板ヘルニアが手術での治療が必要となった場合ですが、いくつかの手術方法があります。
昔から行われてきた一般的なLOVE法の場合、全身麻酔で行われて一週間程度の入院が必要になります。
術後の経過によっては、それ以上の入院期間が必要になる場合もあるのです。

PN法の場合は局所麻酔で済むために、入院の必要がありません。
背中から管を入れて行う手術のため、大きく切開する必要もないので日帰りで行える方法になります。

レーザーを使った手術もありますが、こういったものにはまだ保険が適用されないので自費で行う事になります。
手術時間も短くて日帰りで済みますが、高額な手術費用が必要になるので一般的な方法にはなっていません。
神経障害が重い場合など特別な場合を除いて、手術の前に保存療法から始める事が一般的です。